治療方法にはどんなものがありますか?

アレルギーと診断されたら?

アレルギー疾患の治療の根本は、原因となるアレルゲンを身のまわりから除去することです。
しかし、アレルゲンを完全に除去するのはなかなか難しいことであり、そのために症状のコントロールを目的として、薬物療法や、アレルゲンを注射または舌下にエキス錠剤を1分間置いてから飲み込むなど抵抗力をつける免疫(減感作)療法が行われます。アレルギー症例の大部分は、適切な治療を行うことで支障のない日常生活を送ることができます。まずは病院に相談し適切な診断・治療が大事です。

どのような治療法がありますか

アレルギー疾患の治療法として、原因に対する根本的な治療としてはアレルゲン免疫療法があります。
また、症状が出たときに使うお薬として種々の薬物療法(抗ヒスタミン薬、ステロイド薬、気管支拡張(吸入)薬、アドレナリン自己注射薬など)があります。

あなたのアレルギーの原因が食物系アレルゲンだったら・・・

食物アレルギーの対応は原因となる食品を食べないことが基本ですが、栄養面を考えて全てを除くのではなく、代替になる食品をとるなどの工夫をします。

卵・牛乳

卵(鶏卵)・牛乳は乳幼児でもっとも多くみられるアレルゲンです。卵は加熱することでアレルギー症状を起こす可能性は低くなりますが、熱に強い特徴があるオボムコイドにアレルギーがある場合は注意が必要です。成長にともない軽快、寛解することがあります。
卵と乳製品は症例が多いため、原材料表示が義務付けられています。注意深くチェックしましょう。

穀物・豆

小麦・大豆・米・そば・ピーナッツ 等

穀物アレルギーの中でも小麦は3大アレルゲンのひとつで、最近の西洋化の食事傾向により増えています。「小麦」「ソバ」「ピーナッツ」は生命に関わるショック症状(アナフィラキシーショック)を起こす場合があるため、原材料の表示が義務付けられています。表示を注意深くチェックしましょう。

あなたのアレルギーの原因が吸入系アレルゲンだったら・・・

アレルゲンを吸い込まないために、室内では掃除、換気をまめにすることが大切です。花粉は飛散季節の外出時にマスク・メガネの装着や服装に工夫をして回避します。

家塵・ダニ

ハウスダスト、ダニ(コナヒョウヒダニ) 等

ハウスダスト(ほこり)とダニは通年性アレルギーの代表的なアレルゲンです。ダニは高温多湿を好み、ソファーやぬいぐるみ、カーペットや畳を棲み家にしています。掃除と換気をこまめに行いましょう。

真菌類(カビ)

アルテルナリア、カンジダ、アスペルギルス 等

カビは浴室、洗面所、台所などの水周り、押入れ、下駄箱、畳など、湿気の多いところに発生しやすいので換気をこまめに行いましょう。
また、エアコンや加湿器・除湿機などにも発生しやすいので気をつけましょう。

動物の上皮(フケ・垢)

イヌ、ネコ 等

イヌ、ネコ以外にも鳥やハムスターなどの動物も原因となり、飼わないのが一番の安全策です。
飼う場合にはシャンプーや小屋(ゲージ)の掃除、触った後の手洗いなどを徹底しましょう。

花粉

スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバ、イネ科(オオアワガエリ,カモガヤ)、ブタクサ、ヨモギ 等

花粉症のアレルゲンは60種類以上あるといわれています。その中でスギ、ブタクサなどが特に有名です。花粉によっては飛ぶ季節が地方により違いますが、アレルゲンとなる花粉が飛ぶ時期だけに症状がでますので、その季節にはマスクなどをして避けるようにしましょう。

あなたのアレルギーの原因が職業系アレルゲンだったら・・・

ラテックス

ラテックスアレルギーは、炊事用の手袋やゴム風船などに使われている天然ゴムの成分によって起こります。天然ゴムが使用されていないラテックスフリーの製品などを使用しましょう。